川内原発審査書案…パブリック・コメント文例(パブコメのタネ)

【パブコメのたね】 川内原発審査書案…パブコメ文例集<A3チラシ>
パブコメのつぼをわかりやすく解説しています。
川内原発…審査書案パブコメ文例集.pdf
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川内原発審査書案~パブコメ文例集…詳細版:「第III章 設計基準対象施設」、「第IV章 重大事故等対処施設及び重大事故等対処に係る技術的能力」
九州電力川内原発の審査書案のうちの「第III章 設計基準対象施設」と「第IV章 重大事故等対処施設及び重大事故等対処に係る技術的能力」について、当会のアドバイザリーグループの検討結果を参考にして、条項別にパブコメ意見の文例をまとめたものです。同じ条項に対して、意見(○で表示)が複数だされている場合もあります。

頁、テーマ/対象条項番号は審査書案の該当箇所を示したものです。
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原子力規制委員会は、川内原発について九州電力の申請を事実上認める「審査書案」を提示しました。8月15日を期限にしたパブリック・コメントが実施されています。みなさんで、審査書案を認めないぞ!再稼働を認めないぞ!との声を集中しましょう。

 

【パブリック・コメントの送り方】

パブリック・コメントは、原子力規制委員会のサイトから直接出すことができます。審査書案や概要プレゼン資料もあります。

http://www.nsr.go.jp/public_comment/bosyu140716.html

FAXや郵送で出すこともできます。〒106-8450東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビル

原子力規制庁 安全規制管理官(PWR担当)宛て FAX:03-5114-2179

 

<以下、パブコメのたね>

川内原発審査書案への「パブコメのタネ」

 

□審査全般にかかわる項目

□審査書案に触れられていない項目

 

◆安全を保証するものではない

田中俊一委員長の述べるようにこの審査書が「安全を保証するものではない」のであればそれを明記し、政府・官邸に説明すべきである。安倍首相は「世界一厳しい安全基準だ」と繰り返し述べている。

 

◆パブコメの結果について公開で審議を

寄せられたパブリック・コメントについては、公開の場で慎重に審議した上で、きちんと反映していただきたい。

 

◆方針を確認しただけではわからない

重大事故対処等について、多くの項目で「申請者が…する方針としていることを確認した」とあるだけで具体的な中身やその審査について書かれていない。具体的な中身を書き込むか、工事認可書や保安規定に反映されるのであればそれと合わせてパブリック・コメントにかけなければ意味がない。

 

◆クロスチェック解析が実施されていない

重大事故対策の有効性評価などで用いられている解析コードの信頼性について、申請者による単一の計算結果があるだけで、別のコードを用いたクロスチェック解析が実施されていない。原子力安全・保安院/原子力安全委員会時代に行われていたことから見ても大きな後退である。

 

◆原子力防災計画の欠落

重大事故を想定した避難計画を含む原子力防災計画が、適切で実効性のあるものかどうかを確認する法的な手続きがなく、適合性審査においても検討の対象となっていないのは重大な欠陥である。

・川内原発の避難計画は、周辺市や鹿児島県が策定しているが、風向きが考慮されていない、スクリーニングポイントが設定されていない、避難先に十分なスペースが確保されていない、地震や津波との複合災害が考慮されていない、放射能が30キロ以遠に及ぶ可能性が考慮されていない、ヨウ素剤の配布計画が不十分等々の問題があり、実効性に乏しいが、これをチェックするシステムがない。

・鹿児島県は、10キロ以遠の要援護者の避難計画について策定を放棄し、施設管理者に丸投げし、責任を押し付けている。

・米国では原子力防災計画の策定が許認可要件に含まれており、米国原子力規制委員会による審査を受ける。許可が下りないと原発の運転ができない。

 

◆福島原発事故の検証が不十分

福島原発事故の検証が不十分であり、原因もわかっていない。津波の前に地震により機器が破損した可能性についても検証が不十分である。福島原発事故を教訓にするというのであれば原因の究明を先に行うべきである。

 

◆設備の老朽化が考慮されていない

適合性審査は、設備が新品同様であることが前提となっており、老朽化については考慮されていない。

・川内原発1号機は、運転開始から30年を経過しており、高経年化技術評価が必要である。九電は昨年12月に評価結果を提出しているが、審査は完了しておらず、新規制基準により再評価が必要とされている状況である。

・高経年化技術評価の審査を終えた上でなければ審査書を確定すべきではない。

・2号機についても来年30年を迎えることから、今の段階での技術評価が必要である。

 

□火山影響評価

 

◆カルデラ噴火の可能性 P61 Ⅲ-4.2.2

原発の運用期間中にカルデラ噴火(巨大噴火)が生じる可能性は十分に小さいとはいえず、火山影響評価ガイドに従い、川内原発は立地不適とすべきである。

・九電は南九州のカルデラ噴火9万年周期説を主張するが、3つのカルデラをまとめて、カルデラ噴火の平均発生間隔が約9万年というだけである。実施には、個々の火山で噴火に周期性はみられない。

・噴火直前の100年程度の間に急激にマグマが供給されたとの、ギリシャのサントリーニ火山ミノア噴火の事例を一般化しすぎている。次の南九州でのカルデラ噴火がこれと同様となる根拠はない。

 

◆兆候を把握はできるのか P61 Ⅲ-4.2.2

火山学者や政府答弁書も認めるように「カルデラ噴火(巨大噴火)について噴火時期と規模を予測することは困難」であり、核燃料の搬出を考慮すると、火山ガイドが要求する「兆候把握時の対処方針を適切に策定すること」などできない。

・火山ガイドの策定時にヒアリングを受けた中田節也東大地震研教授は「規制委が要請すべきは、燃料を運び出す余裕を持ってカルデラ噴火を予測できるモニタリングのはず。それは無理だと規制委にコメントしたが、全然通じていない」(南日本新聞)と述べている。

・姶良(あいら)カルデラは、活発な活動性が確認され、カルデラ噴火時には火砕流が川内原発に到達する可能性も確認された。噴火の時期や規模の予測が不可能であれば、立地不適とすべきである。

・審査書案には、申請者の兆候把握時の対処方針について具体的な記載がない。保安規定に記載されるのであれば、その文案と合わせて、改めてパブコメを実施すべきである。

 

◆火山の専門家抜きの審査  P61 Ⅲ-4.2.2

規制委・規制庁に火山の専門家は一人もいない。蚊帳の外に置かれた火山学者が警告を発し続けている。審査を一旦止めて専門家会合を開き、噴火の可能性や兆候の把握の可能性について議論を尽くすべきである。

・田中俊一委員長は、国会答弁などで、火山噴火予知連はカルデラ噴火を対象にしていないと批判した上で、規制委・規制庁がリードして調査研究を行うと述べた。このような調査研究は、火山噴火予知連や警告を発している火山学者を含めて実施すべきであり、その間は、川内原発の再稼働を認めてはならない。

 

□地震動想定

 

◆基準地震動は約2倍の規模に P13 Ⅲ-1.1

断層モデルについて、日本の地震の特性を考慮すれば九電が設定した基準地震動よりも約2倍の規模のものを想定しなければならない。

・九電は強震動予測手法(レシピ)よりも地震モーメントを約2倍とした評価を行い、基準地震動を設定している。しかしレシピは、世界的な地震の平均像を求める手法であり、そこで用いられている経験式(入倉・三宅式)では日本の地震の特性が考慮されていない。

・日本の地震の特性に基づく経験式(武村式)を用いた場合、レシピの4倍程度の地震規模になる。すなわち、川内原発の基準地震動は、少なくとも現状の約2倍の規模のものを想定しなければならない。

 

□重大事故対策

 

◆汚染水事故対策なしP344 Ⅳ-4.12

適合性審査では、福島第一原発で現に起きている汚染水事故…格納容器下部が破損して冷却水が漏れ汚染水となって外部に放射能が大量に拡散している…について検討しておらず、防止策もとられていない。これは、格納容器が破損した場合でも、放射能の大量の拡散を防止する策を講ずるよう要求する新規制基準にも違反する。

・福島第一原発においては、汚染水の流出による土壌汚染、海洋汚染が深刻で、もう一つの重大事故とも言うべきものとなっている。

・事実6日目ごとに5億ベクレルほどのトリチウムが海に放出され、汚染し続けている。

・汚染水発生の原因は、格納容器下部の破損による原子炉冷却水の流出にある。これに建屋に入り込んだ地下水が混ざり、大量の汚染水となり、施設外への大量の放射能放出に至っている。

・新規制基準55条では、格納容器の破損に至った場合等において「工場等外への放射性物質の拡散を抑制するために必要な設備を設けなければならない」とされ、同第37条2項には、「発電用原子炉施設は、重大事故が発生した場合において、原子炉格納容器の破損及び工場等外への放射性物質の異常な水準の放出を防止するために必要な措置を講じたものでなければならない。」とある。

・ところが、適合性審査においては、格納容器下部の破損による原子炉冷却水の流出と、それが汚染水という形で、施設外への放射性物質の異常な水準の放出をもたらす事態については検討されておらず、防止対策も取られていない。

・原子力規制委員会の組織理念では規制委員会は「福島第一原発事故の教訓に学び、二度とこのような事故を起こさないために、…設置された」とある。格納容器下部から外部への流出という、福島での汚染水の実態を踏まえた対策を新規制基準の要求事項とし、適合性審査で検討すべきである。

 

◆圧力容器への注水放棄 P170 Ⅳ-1.2.2

大破断による冷却水喪失と電源喪失により緊急炉心冷却ができない事態が重なる重大事故において、九電は原子炉圧力容器への注水を放棄し、格納容器の下部に水をためて、そこに溶融燃料を落とすという手順を想定している。これでは、溶融燃料により格納容器が破損する恐れがあり、水素爆発や水蒸気爆発の危険性も高まる。また、原子炉圧力容器への注水手順の整備を求める基準にも反する。

・新規制基準は「溶融炉心の原子炉格納容器下部への落下を遅延又は防止するため、原子炉圧力容器へ注水する手順等を整備すること」を要求している。

 

?

◆格納容器破損の可能性 P201 Ⅳ-1.2.2.6

重大事故時に、格納容器下部に水をためて溶融燃料を受ける手順において、溶融燃料が落ちるまでの時間は解析コードによる計算値だが、原子力規制委員会は、別の解析コードによるクロスチェック解析を行っていない。溶融燃料とコンクリートとの反応により、格納容器破損に至る可能性が否定できない。

・重大事故シナリオにおいて、審査書案は、MAAPという解析コードによる解析結果から、原子炉圧力容器の破損時間を事故発生から約1.5時間であるとし、この場合には、原子炉下部で約1.3mの水位が確保され、コンクリートの浸食は約3㎜に留まり、格納容器破損は生じないと評価している。

・例えば福島第一原発1号機の地震発生後の原子炉圧力容器の破損時間について、東電のMAAPによる解析結果が約15時間であったのに対し、原子力安全・保安院がMELCORという解析コードで実施したクロスチェック解析においては、約5時間となった。MAAPの約3分の1となっている。

・原子炉圧力容器の破損までの時間が、実際には、MAAPによる解析結果より約3分の1程度に短い可能性があり、その場合に、原子炉下部の水位が十分に確保されず、より大規模な溶融炉心・コンクリート相互作用が生じ、格納容器破損に至る可能性がある。

 

◆水素爆轟の危険性 P195 Ⅳ-1.2.2.5

新規制基準は、重大事故時に水素が発生しても、衝撃波をともなう強烈な爆発である爆轟(ばくごう)が生じることがないよう、水素濃度が13%以上になることを禁じている。しかし現状では、爆轟の可能性が否定できない。

・審査書案では、炉内及び炉外での構造物(鉄)・水反応による水素の発生量が考慮されていない。これを考慮した場合、基準の13%を超える可能性がある。

・申請者の解析では、水素濃度の空間分布に13%を上回っている区間があり、爆轟の可能性を示している。これは新規制基準の要求にも反する。

・水素燃焼時の水素発生量の解析では、クロスチェック解析は実施されていない。

 

◆水蒸気爆発の危険性 P190 Ⅳ-1.2.2.4

溶融燃料が水と接触して生じる水蒸気爆発について、「発生の可能性が極めて低いとしていることは妥当」とあるだけで、判断の根拠が示されていない。

 

◆フィルタ付ベントがない

フィルタ付ベントが設置されていない。報道では2年後に完成ということだが、必要な安全装置なしに再稼働を認めるようなことはあってはならない。

 

□航空機落下・火災対策

 

◆航空機落下等について P69 Ⅲ-4.2.3

審査書案は、航空機落下確率が低いことから、設計上考慮する必要はないとしているが、意図的な突入や爆撃などを含めて考慮すべきである。

 

◆火災の発生防止について P82 Ⅲ-6

申請者は可燃性ケーブルについて、難燃性ケーブルへの取り換えではなく、シール材で処理するとしている。しかし、シール材の劣化や施工不良などによる漏れなどが発生するおそれがあることから、難燃性ケーブルに交換して、本質的に燃えないようにすべきである。

 

 

<2014年7月26日作成>

 
 

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コメント: 9
  • #1

    原澤 千代志 (日曜日, 27 7月 2014 01:29)

    日本の基準だけでなく、世界の基準で原発が安全かどうか判断するべきだと思う

    もし万が一事故が起きた時誰がどのように対応するのか決めなくていいのか?

    安全対策をする前に地元の承認を得るのが先では?どんなに優れた安全対策をしても地元の承認が得られなければ、無駄だと思う

  • #2

    星丘匡史 (火曜日, 29 7月 2014)

    九州から西日本の一次産業がやられたら安心して食べられるものがなくなる。問題だらけの外国産の食糧に頼らざるを得なくなる。安全基準をクリアしたからと言って事故がない保障にはならない。

  • #3

    石井 隆 (金曜日, 01 8月 2014 13:14)

    ◆安全を保証するものではない

    田中俊一委員長の述べるようにこの審査書が「安全を保証するものではない」のであればそれを明記し、政府・官邸に説明すべきである。安倍首相は「世界一厳しい安全基準だ」と繰り返し述べている。



    ◆パブコメの結果について公開で審議を

    寄せられたパブリック・コメントについては、公開の場で慎重に審議した上で、きちんと反映していただきたい。



    ◆方針を確認しただけではわからない

    重大事故対処等について、多くの項目で「申請者が…する方針としていることを確認した」とあるだけで具体的な中身やその審査について書かれていない。具体的な中身を書き込むか、工事認可書や保安規定に反映されるのであればそれと合わせてパブリック・コメントにかけなければ意味がない。



    ◆クロスチェック解析が実施されていない

    重大事故対策の有効性評価などで用いられている解析コードの信頼性について、申請者による単一の計算結果があるだけで、別のコードを用いたクロスチェック解析が実施されていない。原子力安全・保安院/原子力安全委員会時代に行われていたことから見ても大きな後退である。



    ◆原子力防災計画の欠落

    重大事故を想定した避難計画を含む原子力防災計画が、適切で実効性のあるものかどうかを確認する法的な手続きがなく、適合性審査においても検討の対象となっていないのは重大な欠陥である。

    ・川内原発の避難計画は、周辺市や鹿児島県が策定しているが、風向きが考慮されていない、スクリーニングポイントが設定されていない、避難先に十分なスペースが確保されていない、地震や津波との複合災害が考慮されていない、放射能が30キロ以遠に及ぶ可能性が考慮されていない、ヨウ素剤の配布計画が不十分等々の問題があり、実効性に乏しいが、これをチェックするシステムがない。

    ・鹿児島県は、10キロ以遠の要援護者の避難計画について策定を放棄し、施設管理者に丸投げし、責任を押し付けている。

    ・米国では原子力防災計画の策定が許認可要件に含まれており、米国原子力規制委員会による審査を受ける。許可が下りないと原発の運転ができない。



    ◆福島原発事故の検証が不十分

    福島原発事故の検証が不十分であり、原因もわかっていない。津波の前に地震により機器が破損した可能性についても検証が不十分である。福島原発事故を教訓にするというのであれば原因の究明を先に行うべきである。



    ◆設備の老朽化が考慮されていない

    適合性審査は、設備が新品同様であることが前提となっており、老朽化については考慮されていない。

    ・川内原発1号機は、運転開始から30年を経過しており、高経年化技術評価が必要である。九電は昨年12月に評価結果を提出しているが、審査は完了しておらず、新規制基準により再評価が必要とされている状況である。

    ・高経年化技術評価の審査を終えた上でなければ審査書を確定すべきではない。

    ・2号機についても来年30年を迎えることから、今の段階での技術評価が必要である。



    □火山影響評価



    ◆カルデラ噴火の可能性 P61 Ⅲ-4.2.2

    原発の運用期間中にカルデラ噴火(巨大噴火)が生じる可能性は十分に小さいとはいえず、火山影響評価ガイドに従い、川内原発は立地不適とすべきである。

    ・九電は南九州のカルデラ噴火9万年周期説を主張するが、3つのカルデラをまとめて、カルデラ噴火の平均発生間隔が約9万年というだけである。実施には、個々の火山で噴火に周期性はみられない。

    ・噴火直前の100年程度の間に急激にマグマが供給されたとの、ギリシャのサントリーニ火山ミノア噴火の事例を一般化しすぎている。次の南九州でのカルデラ噴火がこれと同様となる根拠はない。


  • #4

    中西正之 (日曜日, 03 8月 2014 06:42)

    川内原発の審査書案についての中西パブリックコメント
                             2014.8.3
    パブリックコメント(1)

    『溶融炉芯・コンクリート相互作用 201ページ1.申請内容
    (1)『本格納容器破損モードの特徴 原子炉圧力容器から溶融炉心が原子炉格
    納容器内の床上に流出し、溶融炉心と接触した床のコンクリートが熱分解により
    浸食され、原子炉格納容器の構造部材の支持機能が喪失し、原子炉格納容器の破
    損に至る。』と九州電力は説明している。この見解は、高温領域における耐火物
    技術から専門的にみると、著しい認識の不足である。福島第一原発で過酷事故が
    発生した時、落下した溶融核燃料がペデスタル(コククリート製基礎)のコンク
    リートを溶かし、どこにあるのかさえ分からない惨状が発生したため、その対策
    の検討が必要になった。もともと、人類が鉄の近代製錬を行うことができるよう
    になったのは、銑鉄(カーボンの含有量が多く融点が1200℃と低い)を溶か
    すとき、短時間では溶けない耐火煉瓦の開発に成功できたからである。このこと
    から分かるように、一般に自然に存在する多くの素材は1200℃の溶融金属と
    接触すると低融物をつくり溶けてしまう。まして、コンクリートは火山岩や石灰
    岩をポルトランド(普通セメント)セメントで固めたものであり、溶融核燃料と反
    応すると、1200℃以下で簡単に溶ける。また、コンクリート中のポルトラン
    ドセメントは水の水和反応で結合されているので、一定量の水分を含んでおり、
    溶融金属と接触すると、内部水分の蒸気爆発が起こり、爆発したコンクリート塊
    が周りの機器を破壊する。1200℃以下で簡単に溶けるコンクリートを
    2600℃の溶融核燃料を受けるペデスタルに使用したことは、原子炉の基本設
    計の世界的な重大設計ミスであった。そして、1986年にチェルノブイリの4
    号機で実際に重大事故(過酷事故)が発生し、落下した溶融核燃料がペデスタル
    のコンクリートを溶かし、コンクリート中に沈下する事故が発生したので、とり
    あえずの緊急対策として、原子炉の真下にトンネルを掘り、溶融核燃料が地下水
    まで沈下することは防止できた。そして、ペデスタルをポルトランドセメントで
    築造した大設計ミスに気が付いて、ロシアやヨーロッパでは、コアキヤッチャー
    (溶融核燃料受け皿)へと基本設計が変更されるようになった。しかし、日本では
    重大事故対策は規制基準外だったので、大設計ミスは問題にならずに、とうとう
    福島第一原発の重大事故の発生時、溶融核燃料をコンクリート中に沈下させてし
    まった。福島第一原発の重大事故の発生後、事故調査を行って、新規性基準を策
    定し、川内原発の新規制基準に係わる適合性審査が行われてきたが、大設計ミス
    の事は全く検討されず、九州電力は水で溶融核燃料を冷却し、溶融核燃料・コン
    クリート反応を防止するとしている。新規制基準の適合性に係わる審査には、こ
    の基本的な重大設計ミスの検討が行われていない。
    202ページ(2)『対策の考え方 溶融炉心を冷却し、溶融炉心によるコンク
    リート浸食を抑制するために、原炉下部キャビティ(格納容器下部窪み)へ注水す
    る。』と九州電力は説明している。この見解は、金属製錬炉における長年の経験
    から専門的にみると、著しい認識の不足である。高温度で操業される溶融炉で
    は、内張りの耐火物が溶融物で溶かされて、長期耐用が得らなく、水冷ジャケッ
    ト(内部に冷却水流路を持つ銅ブロック)を耐火物の裏に設置し、貫流熱を増大し
    て、耐火煉瓦の表面にセルフコーティング(耐火煉瓦表面に付着した固化溶融物)
    を生成させて、内張り耐火物の耐用の延長を図るものが多い。しかし、水冷ジャ
    ケットが水漏れし、炉内の溶融物の上に水が大量にたまる場合が有る。金属製錬
    炉では、比重の重い溶融金属が下部に溜まり、その上部を厚みのあるスラグ層が
    覆っている。炉内ガスゾーンから水が漏洩する場合、スラグ層の上部に溜まる。
    スラグ((鍰(からみ、製錬時生石灰に不純物を溶け込ませたガラス)))の熱伝導
    率は溶融金属に比べ、著しく小さいので、スラグが固化し、溶融金属から水への
    大量の伝熱はおこらない。しかし、何らかの原因のトリガリング(引き金)で固化
    スラグ層が破けると、溶融金属から水への大量の伝熱が起こり、多くの場合には
    水蒸気爆発が起きる。第58回適合性に係わる審査の資料2-2-7は「溶融炉
    心とコンクリートの相互作用について」の報告である。この報告書に、国内外の
    溶融炉心とコンクリートの相互作用についての実験が記載されている。ここで報
    告された実験の多くで、コンクリート上に溶融炉心が落下し、溶融炉心とコンク
    リートの相互作用が起きた時、溶融核燃料が作る溶融プールの周りに軽石状のク
    レスト(溶融核燃料とコンクリートが溶けて発泡した軽石)が覆いかぶさり、クレ
    ストは低熱伝導率なので溶融プールから水への大量の伝熱を阻害し、水では溶融
    核燃料を冷却できないと報告されている。この状態は、金属精錬溶融炉内への水
    の漏洩と同じである。そして、何らかの原因のトリガリングでクレストが破ける
    と、溶融金属から水への大量の伝熱が起こり、多くの場合には水蒸気爆発が起き
    ると予測される。新規制基準の適合性に係わる審査には、この基本的な検討が行
    われていない。以上の2点の検討を提言いたします。』

    パブリックコメント(2)

    原子炉圧力容器外の溶融燃料-冷却材相互作業190から195ページ
    4-1.2.2.4
    191ページ1.(1.)1 九州電力は、『本格納容器破損モードの特徴およ
    びその対策 原子炉圧力容器外のFCI(溶融炉心・水反応)には、衝撃を伴う水
    蒸気爆発と、溶融炉心から冷却材への伝熱による水蒸気発生に伴う急激な圧力上
    昇(以下圧力スパイクという)が有るが、水蒸気爆発の発生の可能性は極めて低
    いと考えられるため、圧力スパイク(急激な圧力上昇)についてのみ考慮する。』
    と説明している。
    このことについては、原子力規制委員会は新規制基準に係わる適合性審査で厳し
    く追及している。
     九州電力は第58回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合の資料
    2-2-6で国内外のFCI実験結果を提出したが、これらの実験では、水蒸気
    爆発が起きている。
     第102回適合性審査とそれに部分的な修正が行われた第108回適合性審査
    で九電は水蒸気爆発が起きないと説明している。
     『国内外の多くのモデル実験では、確かに水蒸気爆発が起きているが、それら
    の実験で水蒸気爆発が起きたのはトリガリングを与えた場合だが、実際の炉では
    トリガリングが働く可能性は少ないので、水蒸気爆発は起こらないと結論でき
    る。』と説明がされている。
     川内原発の水素爆発防止対策では、水素による爆轟により、格納容器が吹き飛
    ぶ前に、水素濃度6%で水素を爆発させて、対策を行うとあるが、水素爆発を起
    こせば、明らかにトリガリングになる。
     また、水中で溶融燃料・コンクリート反応が起きれば、大量のCOガスが発生
    するのでトリガリングになる。
    しかし、九電はキャビティ水は純静定であり、トリガリングとなりうる要素はな
    い』と説明している。
     九州電力は過酷事故の発生時、トリガリングが有れば格納容器内水蒸気爆発が
    起きるが、トリガリングはモデル実験のためにわざわざ行われたもので、実際の
    実炉ではトリガリングは起きないと思われる。したがって、過酷事故の発生時、
    格納容器に水蒸気爆発が起きない事が証明できるとした。
     原子力規制委員会からは、実炉に於いて、どのようなトリガリングが起きるか
    どうかの検討もしないで、起きることはあり得ないと説明し、過酷事故の発生
    時、格納容器に水蒸気爆発が起きない事が証明できたとの九電の説明はおかし
    い。もう一度再検討するように命令を出している。
    しかし、193ページの2.審査結果は『格納容器破損モード「原子炉容器外の
    溶融燃料-冷却材相互作用」において、申請者が水蒸気爆発の発生の可能性は極
    めて低いとしていることは妥当と判断した』と報告されている。
    この検討は適合性審査では少ししか行われていない。
     国内の高温溶融炉の水蒸気爆発の事故調査では、水蒸気爆発が起きるのは、溶
    融金属が一度に大量に水中に落下する場合、連続して落下しているが大きなトリ
    ガリングが有った場合、溶融金属の上部を覆っているスラグの黒皮がトリガリン
    グで破けて、水と溶融金属が急激に接触する場合の3ケースである。
    溶融燃料-冷却材相互作用においても、溶融燃料が一度に大量に水中に落下する
    場合、連続して落下しているが大きなトリガリングが有った場合、溶融燃料を
    覆っているクレストの黒皮がトリガリングで破けて、水と溶融燃料が急激に接触
    する場合の3ケースである。しかし、適合性審査では1と3のケースの検討はな
    いし、どのようなトリガリングが予測できるかの検討が無い。
     これらの事を検討すべきである。

  • #5

    中西正之 (日曜日, 03 8月 2014 06:46)

    川内原発の審査書案についての中西パブリックコメント
                             2014.8.3
    パブリックコメント(3)
    「MCCI(溶融炉心・コンクリート反応)による大量のCOの発生の検討が全く
    行われていない」
    MCCIに伴う水素発生199ページ3.(1)
    「申請者は、原子炉下部キャビティに十分な水量が確保されていれば、床コンク
    リートには有意な浸食は発生しないため、それに伴う有意な水素は発生しないと
    していた。規制委員会は、知見が少ない溶融核燃料挙動について、不確かさにた
    いする検討が不足しているてんを指摘し、MCCIの感度解析の結果を踏まえた
    水素発生について検討することを求めた。申請者は、これに対して以下のように
    説明した。(1)原子炉下部キャビタィー床面での炉心デブリと原子炉下部キャ
    ビティ水の伝熱等のパラメータ(変数)を組み合わせた場合、MCCIにより発生
    する水素は、全てジルコニウムに起因するものであり、反応割合は全炉心内のジ
    ルコニウム(Zrの超耐熱金属)量の約6%である。」と報告している。
     しかし、国会事故調査委員会は、福島第一原発3号機は((ジルカロイ(ジルコ
    ニウム合金)・水反応))による水素爆発だけでは説明できず、コリウムコンク
    リート反応(MCCI)が大規模に起こり、水素・CO爆発したと考えるべきと
    指摘していました。又、佐藤暁氏(元米国GE社原子力事業部に勤務)は新規制
    基準の骨子が発表されたとき、『水素ガスの発生源として、原子炉内でのジルコ
    ニウムと水反応が唯一と見倣しているような記述があるが、実際には、原子炉か
    ら落下した溶融炉心がコンクリートと化学反応を起こし、水素ガスの他に大量の
    一酸化炭素も発生しうる。かってはそのような知見も思慮も無かったため、コン
    クリートに入れる砂利の種類までは仕様として規定しておらず、定かではない。
    実際の石灰石の混入量によっては、爆発防止対策設備の設計条件を見直す必要も
    ある。』と指摘していた。
    コリウムコンクリート反応とは、冷却ができなく成り、2800℃の高温に成っ
    て溶けた炉心の核燃料が原子炉圧力容器の底を溶かして、下部のコンクリートの
    床に落下しコンクリートと反応し、コンクリートが溶ける現象です。その時大量
    の水素とCO(一酸化炭素)が発生します。COは水素と同じように爆発します
    が、カーボンが含まれるので酸素が少ない場合はローソクの炎のような色の爆発
    をする。
    (岩波の科学2014年3月号岡本・中西・三好「炉心溶融物とコンクリートと
    の相互作用による水素爆発、CO爆発の可能性」)で説明したように、国内の文
    献ではコリウムコンクリート反応によるCOの発生の報告は少ないが、海外の文
    献にはたくさんの報告例がある。
    又国会事故調査委員会の調査報告書にも、海外の著名な実験報告書が紹介されて
    いる。
    そして、水中でも溶融炉心はクレストに保温されて、コンクリートと反応し、
    MCCIは進行する。
    「炉心溶融物とコンクリートとの相互作用による水素爆発、CO爆発の可能性」
    に示すように、コンクリート骨材(砂利石)に含まれるCaCO3(石灰石)は高温
    度の炉心溶融物に接触して高温度になると、CaO(生石灰)とCO2(炭酸ガス)
    に分解される。
    CO2は高温度の炉心溶融物に接触して高温度になるとCOとO2(酸素)に分解
    し、大量のCOを発生する。
    川内原発の新規制基準の適合性に係わる適合性審議および審査書案では、全く審
    議されていない。最大事故(過酷事故)の発生時、水素濃度計で水素の濃度を計
    測し、爆轟前の判断でイグナイタ(電気式点火器)に点火し、爆発させる時、熱伝
    導率が大きくことなるCOを感知せずに爆発させて、COが同時爆発して爆轟が
    起これば、川内原発の格納容器と原子炉建屋は崩壊し、溶融核燃料が野ざらしに
    なり、チェルノブイリ級の放射性物質の飛散となる。
    国内の論文を無視せずに、もっと審議が必要である。

    パブリックコメント(4)

    水素燃焼ページ195 4-1.2.5
    『申請者は、本格納容器破損モードの特徴及びその対策を以下のとおりとしている。
    1.(1).2 対策の考え方 水素の爆轟を防止するためには、早期に発生す
    る水素および継続的に発生する水素を処理し原子格納容器の水素濃度を低減する
    必要がある。また、MCCIに伴う水素発生に対しては、原子炉下部キャビティ
    へ注水する必要がある。
    3 初期の対策 PWRプラントは原子炉格納容器自由体積が大きい事により水
    素濃度が高濃度にならないという特徴がある。その上で、主に炉心損傷時に発生
    した水素の処理を行う。このため、イグナイタを重大事故対策設備として新たに
    整備する。』
    と説明している。
     「PWR(加圧水型原子炉)プラントは原子炉格納容器自由体積が大きい事によ
    り水素濃度が高濃度にならないという特徴がある」と説明しているが、これは明
    らかな間違いである。
     197ページ(3)a.本格納容器損傷モードの有効性評価では、
    MAAP(シミュレーションプログラム)で得られた水素発生量を原子炉圧力容器
    内の全ジルコニウムの75%が反応するように補整して評価する。感度解析のパ
    ラメータを組み合わせた場合、MCCIに伴い発生する水素は、全炉心内のジル
    コニウムの約6%である。このことを考慮し、炉心内の全ジルコニウムが水と反
    応するとしても、ドライ条件(水蒸気を除く条件)に換算した原子炉格納容器内水
    素濃度は最大12.6%である。
     福島第一原発の3号機のような爆轟が起きるのは、13%以上だから、川内原
    発に爆轟が起きて格納容器と原子炉建屋が消失し、溶融核燃料がのざらしになる
    までの余裕は0.4%である。従って、「PWRプラントは原子炉格納容器自由
    体積が大きい事により水素濃度が高濃度にならないという特徴がある」との説明
    は間違っており、フィルター付ベントが必要な事は明らかである。
     そして、爆轟防止対策として、イグナイタで水素燃焼を行うとしている。水素
    の爆発限界は4.0%から75.0%なの水素濃度が6%の時、イグナイタで着
    火して水素燃焼を行うとしていることは間違いである。
     この審査書案そのものが、水素燃焼として論議している事が間違いである。
    燃焼は純静的(定常な状態)に酸素と水素が結合することであり、爆燃は燃焼波の
    前面の伝達速度が音速以下で、爆轟は燃焼波の前面の伝達速度が音速以上の場合
    であり、何れも超短時間の酸素と水素の結合である。
     イクナイタの水素濃度6%での着火は、爆燃を引き起こし、水蒸気爆発のトリ
    ガリングとなる危険性が大きい。
     フィルター付ベント(濾過機付排気菅)の無い川内原発を再稼働することは、格
    納容器と原子炉建屋が消失する危険性が大きいので、もっと詳細な検討が必要で
    ある。

    パブリックコメント(5)

    201ページ『溶融炉芯・コンクリート相互作用 
    1.申請内容
    (1)『本格納容器破損モードの特徴 原子炉圧力容器から溶融炉心が原子炉格納容器内の床上に流出し、溶融炉心と接触した床のコンクリートが熱分解により浸食され、原子炉格納容器の構造部材の支持機能が喪失し、原子炉格納容器の破損に至る。』と九州電力は説明している。
    202ページ(2)『対策の考え方 溶融炉心を冷却し、溶融炉心によるコンクリート浸食を抑制するために、原炉下部キャビティ(格納容器下部窪み)へ注水する。』と九州電力は説明している。
    しかし、これは世界的な耐火物技術の専門的見解からは大きな疑問である。
    第102回新規適合性に係わる審査会合の議事録24ページに、北海道電力の長沢氏は「あと、二つ目でございますが、国内PWRでは考慮不要な現象ということで、こちらにつきましては、「溶融炉心・セラミック相互作用」ということで、コアキャッチャ、これが国内のPWRにつきましてはコアキャッチャがございませんので、そういったところとしては、現象としては挙げられないと考えているものでございます。」と説明しているが、この見解は九州電力、北海道電力、関西電力、四国電力の共通の見解である。
     チェルノブイリ原発の過酷事故を経験したロシアやヨーロッパでは、「溶融炉心・セラミック相互作用」を良く研究し、コアキャッチャ対策が最良と認定した。
     また、国内外の「MCCI(溶融炉心・コンクリート反応)試験の多くの実験設備はコンクリートの試験片をセットするためにマグネシア(MgO)煉瓦が使用されている。
     そして、ヨーロッパで建設が進んでいるコアキャッチャのロート(受け口)や樋にもマグネシア(MgO)煉瓦が使用されている。マグネシア(MgO)煉瓦は低価格で有るが、「溶融炉心・セラミック相互作用」の少ない煉瓦である事は良く知られている。
     しかし、使用条件によっては、欠点もありその他の耐火物の「MCCI(溶融炉心・コンクリート反応)も良く研究されている。
     ところが、上記4電力会社は、国内のPWRにつきましてはコアキャッチャが無いので「溶融炉心・セラミック相互作用」の検討の必要はないという、極めて無責任な説明を行っている。
     ロシアやヨーロッパの原子炉はコアキャッチャ対策を取っているので、「溶融炉心・セラミック相互作用」の検討を行っているが、日本のPWR原子炉はロシアやヨーロッパ並の安全対策は取らないので、初めから「溶融炉心・セラミック相互作用」の検討の必要はないと説明している。
     川内原発の審査書案は、「溶融炉心・セラミック相互作用」の検討の必要はないとの説明を承認しているが、極めて検討不十分と考えられ、詳細な検討をする必要がある。

  • #6

    安東民衛 (土曜日, 09 8月 2014 09:32)

    私が規制委員会に提出したコメント

    〈ページ〉 64-65ページ 
    〈章番号〉3-4.2.2 火山活動の影響に対する設計方針
    4. 火山事象の影響評価
    [意見-1 ]
    1.  九州電力は、約1万2800年前におきた桜島薩摩噴火が降下火砕物の原発  に対する影響が最も大きい噴火と判断した。その理由は噴火の規模と原発から  の距離である。しかし、100年~200年前に原発から160㎞以内で発生した大  規模な噴火ついても検討すべきである。なぜなら、規模は桜島薩摩噴火より小  さくても、火山灰(平均粒径2㎜未満の降下火砕物)の影響は桜島薩摩噴火と  同じ程度に大きいかもしれないからである。 
    2.100年~200年前の噴火については、粒径が0.5μm~120μmまでの火山灰微粒  子が原発の敷地内でどのように濃度分布したか推定すべきである。
    [理由]
    1. 桜島薩摩噴火と100年~200年前の噴火では、影響に関する考え方が異な    る。前者は極めて稀にしか発生しないが、一旦発生すると、粒径の大きな降   下物は強力な破壊力を発揮するという考えに立つ。一方、後者は100年~    200年周期で発生し、一旦発生すると、粒径の小さな火山灰が安全装置の内   部に侵入して強力な破壊力を発揮するという考えに立つ。  
    2. 火山の影響に対する設計方針に極めて重要な情報を提供する。
    ----------------------------------------------------------------------
    〈ページ〉 68ページ 
    〈章番号〉3-4.2.2 火山活動の影響に対する設計方針
    8.降下火砕物の直接的影響に対する設計方針
    [意見-2 ] 
    規制委員会は、粒径の大きな降下物の破壊力にのみ焦点を据えた九州電力の設計方針を認めるべきではない。
    [理由]
    1. この設計方針では、100年~200年に1回程度の大規模な火山噴火により原発   敷地内に火山灰が立ち込めると、降下火砕物による全交流電源の喪失と火山   灰による非常用ディーゼル発電機の機能喪失が同時に発生する可能性が高    い。
    2. この設計方針は「原発敷地内に火山灰の微粒子が立ち込めることはあり得な   い」とする考えに立つ。それは、非常用ディーゼル発電機に以下の重大な弱   点をもたらしている〔1〕。 
     発電機の設置室:部屋の外気取り入れ口には平型フィルタが設置されている   が、粒径6.6μm~8.6μmの火山灰粒子を85%しか除けない。 
     発電機本体:吸気フィルタは粒径120μm以上の粒子を90%以上しか除けな   いので、粒径1μm以下の火山灰粒子はシリンダライナーとピストンリング   の間隙(油膜厚さ相当:数μm~数十μm)に侵入できる。
    3. Labadie JRは1980年のセント・へレンズ山大噴火による火山灰被害の調査   と被害軽減策に関する報告書〔2〕の中で、火山灰の微粒子はコンピュータ   や発電機の非常に狭い隙間や継ぎ目に侵入して、それらを機能喪失に陥れる   と指摘している。
    4. 規制委員会は現在行っている審査を中止して、100年~200年前に原発から   160㎞以内で発生した大規模な噴火による火山灰の影響を検討すべきであ    る。検討対象は、原発敷地内における火山灰微粒子(粒径0.5μm~120μ    m)の濃度分布の推定及びディーゼル発電機の機能に対する影響の推定とす   べきである。それぞれ、地質学的調査とその結果を基にした数値シミュレー   ション及び工学的なモデル実験に基づくものとし、九州電力と利害関係のな   い専門学会に依頼すべきである。
    [文献]
    1. 九州電力 降下火砕物(火山灰)による設備影響評価について 捕捉説明資   料:資料3-3 平成25年10月22日
    2. Labadie JR、 1983.Volcanic ash effects and mitigation. Report       prepared for the Air Force Office of Scientific Research and the       Defense Advanced Research Projects Agency

  • #7

    岡田健治 (日曜日, 10 8月 2014 15:08)

    コアキャッチーが無いなんて、今時、何考えているのというレベル!

  • #8

    高岡 (木曜日, 14 8月 2014 14:51)

    パブコメを書くにあたり、貴ワークショップ用意見文例集(条項対応).pdfを参考にさせて頂きました。ありがとう御座います。一点気になったのですが、「審査書ページ」が審査書の目次と6ページのずれがあります。恐らく、PDF上のページが書かれているのだと思います。

    ちなみに、下記を書きました。
    413~417ページ、4-5
    故意による大型航空機の衝突その他のテロリズムへの対応は、申請者が大規模損壊
    が発生した場合における体制の整備に関して必要な手順書、体制及び資機材が適切
    に整備される方針であることを確認したのみであり、これでは審査した事にならない。
    現実に対策が妥当であるかどうかを審査するべきであり、例えば、大型航空機が原子
    炉格納容器や、使用済み燃料貯蔵槽に激突した場合の安全基準を明示して審査する
    べきである。

    69~77ページ、3-4.2.3 
    飛来物(航空機落下等)で重要施設(格納容器等)への航空機落下確立は10-7回/
    炉・年以下であり考慮外としているが、意図的なテロの場合、この数値は当てはまらな
    い。すでにイスラエルの兵器にSONYの製品使われている事が報道されており、日本
    が今後テロの標的となってくる危険が増大している。

    81~82ページ、3-5 
    人の不法な侵入等の防止について、武装した自爆集団が大型車等で侵入した場合の
    防御が審査から欠落している。

    13~32ページ、3-1、3、4
    地震による損傷の防止では、策定された基準地振動620ガルは過小評価である。20
    04年の北海道留萌支庁南部地震をベースにしているが、国民の安全より経済性や再
    稼動に都合の良いデータを持ってきたのでなければ、中越沖地震での柏崎刈羽原発
    の2300ガル(1-4号機)を安全基準とするべきである。

    小学校の理科の教科書にあった地震予知の記載さえ無くなる事が報道されている。プ
    レート境界型地震メカニズムや、プレート内部で起きるプレート内地震の記述は「不正
    確である」という判定を受けた為である。地下何十キロもの複雑な構造を観測する技術
    は現時点ではほとんど無いに等しい。原発に求められる最大限の安全性を追求する
    べきである。

    61~68ページ、3-4.2.2
    火山の影響に対する設計方針では火山影響評価ガイドは、兆候の把握が可能である
    ことを前提にしているが、政府が認めたように、噴火の具体的な発生時期や規模を予
    測することが困難であれば、そもそも、対処方針等を定めることはできないし、それが
    適切かどうかを判断することもできない。

    発生時期や規模の予測ができなくても、異常な事象を観測した段階で原子炉を止める
    ことにすればそれでよいとしても、火砕流が来る前に核燃料の搬出が必要となる。とこ
    ろが、川内原発には1,946 体、約852 トンの使用済み核燃料がプールに保管されてお
    り、燃料の冷却や輸送手段、輸送先の確保を考えると何年もかかる措置で、実質的に
    不可能と言える。川内原発は原発の立地不適とすべきで、これらを故意に審査しない
    とすれば、安全審査基準として無責任である。

  • #9

    川邊由美子 (木曜日, 14 8月 2014 15:21)

    今の時点で電力も足りているのに、危険を冒してまで再稼働を進めるなんて。福島の教訓で、どれほどの日本の食文化や自然を失くし、そして何よりも沢山の命が軽んじられているのか。このような今の状況を見るにつけ、疑問と憤りしか湧いてきません。 再稼働なんて、まったくもって狂気の沙汰としか言いようがありません。

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